江戸時代後期から昭和初期にかけて、呉服・太物の商売、味噌・醤油の醸造、縫製業など
幅広い事業を展開し、七代にわたり栄えた豪商、齋藤理助氏。
歴代の当主が「齋藤理助」を襲名し続けたことから、通称「齋理」と呼ばれ、
最盛期には、現在の価値で数十億円にも及ぶ純財産を有していました。
また、齋理には「社会事業家」としての顔もあり、町の人々のために
製糸工場「武陽館」、電燈会社「清滝電燈」、川に橋をわたす「隈共社」を設立したり、
町内各地の神社の合祀移転、丸森小学校の校舎の新築工事にも携わりました。
丸森の経済発展の歴史とは、切っても切り離せない関係にある齋理。
そんな齋理の本拠地であった屋敷や収蔵品すべてが、1986年に丸森町へ寄贈され、
「蔵の郷土館」として開放したのが、今の齋理屋敷です。